今までの例会で、断片的にご紹介してきた病院情報システムに関しての「まとめ」プレゼンを行いました。このシステムは電子カルテと相互接続された FileMaker Proで構築され、Xserve や PowerMac、MacBook といった新旧の MacOS X システムで現在実際に活躍しています。
はじめに小児喘息の全治療情報を効率的に取り込み視覚化する Symptomics システムの考案からはじまり、電子カルテと相互連携し、PHS システムを巻き込む病院全体で利用される HiPER 2.0への進化の系譜を説明しました。
医療安全のためのプッシュ型メールシステムが、インシデントを病院規模で実際に「インターセプト」しています。また「ボトルメールシステム」は、プッシュ型メールシステムの欠点である「受け取り側の状況判断の欠如」を補い、受信者の応需可能状況を判断して適切な時期に適切な相手に情報を提供するシステムとして稼働し、成果を出しています。そして Symptomics の実臨床での有効性について、患児の親の QOL スケールを4年にわたり調査し、システムが有効であったことを示しました。
最後、カルテ本文検索に踏み込んだ「意味検索」を実現し、それらを活用したバイオテロや新型感染症の警報システム、Symptomics へのフィードバックなど、今後の研究開発ロードマップを発表して締めくくりました。
|