副題:診療判断支援システムによるコミュニケーションコントロール広尾病院ではMacとファイルメーカーを使った診療支援システムが運用されています。今回は、これまでの院内PHSを使ったメッセージ送付システムが進化し、臨床情報に知識処理を加えて、さらにグループ医療を促進させるために、同時に音声で複数の医師や看護師、薬剤師に連絡し、電話の取り次ぎなども実現したシステムを紹介しました。
今回は、プレゼンテーション手法として、Keynoteのトランザクションを抑え、Final Cut Studio 2に含まれるmotion 3を使用したスライドをキーとして利用しました。Motion 3は複数のHDムービーを合成、動きをつけるソフトで、他に炎や煙などのパーティク生成や、動きに物理法則のビヘイビアを設定するなどが可能なポストプロダクトソフトです。デジカメで撮影した動画や、動きを伴ったpsファイルなどのパーツを利用、最終的には3Dでカメラワークを決めました。見せたい場所をフォーカスするようにカメラの確度、位置を決め、そこで停止する時間を調節後、カメラワークを調整する方法です。
ただし、最終生成設定とプレビュー設定が区別されないため、モーションブラーなど重いオプション処理を加えると、プレビューが駒送りになってしまって、完成イメージがつかめないなどの問題点もありました。20秒程度の完成ムービーの書き出しに30分かかるなど、実際のスピーチに合わせて都合よくカメラが移動するムービーを作成するのは、思った以上に大変な作業になりました。
さて、プレゼンテーションで利用できる書き出しフォーマットですが、プロジェクターなどで出力する関係で、高画質が望まれます。通常のプレゼン解像度を1024×768とすると、書き出し設定はH.264、画質最高、30fps,キーフレーム30が良いようです。
低圧縮率のコーデックを利用すると、ブロックノイズが増え、ファイルサイズが大きくなりすぎてIntel+GPUの組み合わせでも、駒落ちするなどの障害が発生します。また、キーフレームの設定を怠ると、画面が大きく乱れることが稀にあり、プレゼンの中に組み込んで微調整するときに不具合が発生することがあるようですので、設定をおすすめします。
Motionに付属するテンプレートだけでも、iDVDのメニューのような格好のよいアジェンダが作れます。もちろん手間をかければ、オリジナルも作ることができます。Motion 4はカメラワークの設定が楽になったそうですので、今後挑戦する方は、もっと気軽に作成できるかもしれません。
ちなみに学会で使用した場合、インパクトがあり次の発表依頼がくるなど好評でした。まだまだこうしたプレゼンテーションでのMacのアドバンテージが確認されたと思います。
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