ICレコーダーもすっかり日用品の仲間入り。テレビで政治家へのブラ下がり取材ではICレコーダーがずらりと並び、猫も杓子もICレコーダーをすなる今日において、ビジネス用のICレコーダーでは飽き足らないマニアさんたちが行き着く先……それが、24ビット/96KHzサンプリングの高音質録音が可能な「リニアPCMレコーダー」の世界。さらに、その中でも独自のTrue X-Y方式マイクをひっさげて高音質録音戦争の一翼を占めているのが、日本のメーカー「Zoom」です。
機能満載なZoomの製品ラインナップの異端児、新製品の「Q3」はたいへん軽量なリニアPCMレコーダー。上位機種「H4n」ゆずりのTrue X-Y方式マイクを備え、24ビット/96KHzのリニアPCMレコーディングを行える一方で、640×480ドットのビデオ「も」撮影できます。実売価格2万円ちょっとという、ビジネス用ICレコーダーの値段に毛が生えた程度の価格帯で、たいへんクリアで高音質な録音ができて、おまけにビデオ撮影までできる(ビデオ撮影時には最高で48KHzの録音が可能)。しかも、録画されたファルはQuickTimeの「.mov」ファイルです(96KHz音声録音時はWav形式)。どうです? 欲しくなってきたでしょう。
■Zoom社長 飯島氏へのインタビュー
いろいろ実際に使ってみると、いろいろアラも見つかってくるものです。マイクが高感度すぎて本体を直接握ると握る音をマイクが拾ってしまうとか(三脚やモノポッドが必要)、案外電池の持ちがよろしくないとか、標準添付の2GバイトのSDHCカードでは容量少なすぎとか、Youtubeアップロード用のソフトウェアがアレでナニだとか(Snow Leopardであれば、QuickTime Player XにYoutubeへのアップロード機能が装備されており、そちらを使ってもよいでしょう。ただし、QuickTime Player Xのアップロード機能もそれほどたいしたものではありません)。
ただ、録音したファイルは非常にクリアで高音質。ぜひ、Youtubeで「Zoom Q3」をキーワードに検索すれば、Q3で録音されたムービーが見つかるので、試しに聴いてみてください。「音」にこだわる、違いの分る方におすすめの品です。きっと、運動会や結婚式など人生の門出を飾るイベント「以外」で活躍してくれることでしょう。
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